こんにちは、ことねこです。
気付いたらもう8月になっていました。暑いですね。
学生たちは夏休みなんですね、子どもたちが近所でわいわい楽しそうに遊んでいる声とセミの鳴き声が響いてくると夏だなぁって感じます。
大人になると、いや、親になると、夏休みの意味合いがだいぶ変わってくるので来るお盆休みに戦々恐々としています。
学生時代のようにゆっくり漫画を読める休日がほしい、切実に…。
さて本日、ご紹介させていただく作品は、
渡辺ペコさんの『1122(いいふうふ)』です。
1122(いいふうふ)/渡辺ペコ
作品の紹介&感想
モーニングで連載していたこちらの作品ですが、とうとう完結しましたね。
結婚7年目、友だちのように仲の良い夫婦、しかしセックスレスに陥った結果、夫おとやは妻いちこ公認で不倫をはじめる、という訳あり夫婦のお話です。
しかし不倫をしている間にだんだんと相手の女性に感情が入っていってしまうおとや、そんな様子に気付いて気持ちに変化が起こり始めるいちこの感情が描かれています。
一方、不倫相手の美月は既婚者で子どももいるのですが、こちらの家庭も訳ありで問題を抱えています。
仕事が忙しく家庭には見向きもしない夫、彼女はワンオペで発達障害のある子どもを育てながらだんだんと精神的に追いつめられていく中、おとやに出会い男女の関係になっていきます。
現実に、レスだけど仲良し夫婦っていう人たちはいるのかもしれません。
でもいちことおとやのように悩んだり、時には向き合うことから逃げてしまったり葛藤している夫婦はとても多い気がします。
そして美月たち夫婦の関係についても、程度の差こそあれこういう状態に陥っている夫婦はたくさんいるんじゃないでしょうか。
むしろ、いちことおとやのような夫婦より多そうですよね。
女性の方はとくに美月の言動にいろいろと心が荒ぶる人がたくさんいそうです…注意しましょう。笑
でも人ってみんな精神的に追い込まれたときに逃避しようとする弱さや脆さがあるし、弱さの表れ方が人によって違うだけで、不倫という形で逃避することを選ぶ人もいるのかなと、あらためて思ったりしました。
自分は同じ状況になっても不倫という逃避はしないかもしれない、でも違った形で逃避することはあると思うんですよね。
だから、世間的に良くないとしても個人的には一時的に逃避してしまった美月を責める気にはなれず、苦しい気持ちを感じながら読んでいました。
最終的には、美月たち夫婦が変わっていく様子をみて安堵しましたし、いちことおとやたちも遠回りしたけど落ち着いてくれてよかったなと思いました。
余談になりますが、私が離婚することを決めた時(まだ離婚の準備をしていた頃)、いろんな人に離婚しようと思ってると話すと、夫婦関係の悩みを打ち明けてくれる人がたくさんいました。
それぞれに理由は違えど、問題を抱えて深く悩んでいたり途方に暮れ諦めてしまっていたり…その中にはレスで悩んでいる方もけっこういました。
あえて言わないだけで、やっぱりみんな夫婦関係で悩んだりしてるんだなと痛感しました。
一人の人間と、深く向き合っていくって難しいですね。
さらに、性について話し合うことって男女ともにけっこう勇気がいります。
それでも向き合おうと勇気を出したのに、相手にはねのけられた時のダメージははかりしれないし。
現在こういう問題に悩んでいる方には特に読んでみてもらいたいですが、未婚の方でも夫婦のあり方について考えるきっかけになる作品だと思います。
男女それぞれの心情がよく描かれていて深く考えさせられる作品なので、男性にも女性にもおすすめです!
おわりに
本日は、渡辺ペコさんの『1122(いいふうふ)』をご紹介させていただきました。
個人的には、この作品が女性向けの雑誌ではなく男性向けの雑誌で連載していたということにとても意義を感じました。
男女の垣根なく、広くたくさんの人に読んでもらえたらいいなと思う作品でしたので、気になった方はぜひ読んでみてくださいね。
それでは、最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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